【閑話休題】内閣改造人事にみる業務のプロジェクト化の流れ

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管理人

加藤雅久(かとう・がく)

名古屋生まれ(仙台在住)

業務改善・コミュニケーション向上エキスパート

早稲田大学政経学部(政治)卒

MBA(戦略的経営専攻)

英検1級

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こんちには、加藤雅久です。

先日、内閣の改造人事があり、新しい大臣が任命されました。

大臣の数を数えてみると、20人。

あれ?何年か前に、行政改革をして、中央官庁の数は減ったはずのに

(例えば、厚生省と労働省が合併して厚生労働省になったり)、どうして大臣の数があまりかわらないんだろうと

よく見てみると、省庁を担当しない、いわゆる「無任所大臣」が結構いるんですね。

例えば、「1億総活躍・少子化対策担当大臣」、「経済再生、人づくり革命担当大臣」、「地方創生担当大臣」などです。

この他にも、「五輪(オリンピック)」、「復興・原発事故再生」といった、特別なイベントへの対応、重大な事故トラブルへの対処といった、重要で、かつ時限を限ったものごとに「対応する」大臣ポストがつくられているわけです。

何故、無任所大臣なのか?

ある問題を解決しようとする時、様々な要素があり、利害関係があるために、1つの担当部門だけでは真の解決に至らない。もう少し大局的な観点で、施策を実行すれば、より効果的である場合に、民間では、プロジェクトにするケースが多いと思います。

中央政府も、多様化する課題を解決するのに、従来のように、担当官庁が縦割りで行政を行うだけでは、効果的な政策が実現しないと考えているのでしょう。

例えば、経済・財政問題と言えば、昔は、大蔵省(今は財務省)、通商産業省(今は経済産業省)、経済企画庁の3官庁の大臣が仕切っていたと思いますが、今は、経済財政諮問会議のような仕組みができて、総理、官房長官、総務大臣、経済担当大臣、そして日銀総裁まで加わって、まさに大プロジェクトチームで仕事を進めているわけです。

働き方改革vs1億添総活躍vs人づくり革命〜屋上(おくじょう)屋(おく)を架(か)す?

そういうことで、働き方、労働問題は本来、厚生労働省の管轄でしょうが、厚生労働大臣以外に、経済再生大臣は、「人づくり革命」担当となっており(その内容はわかりません)、また別の大臣が、「1億総活躍」大臣で、「男女共同参画」担当を兼任しています。

また、厚生労働大臣は、もともとご自身が担当していた「働き方改革」担当をそのまま、兼任するということになっています。

そうすると、働き方改革、1億総活躍、人づくり革命と、なんとなく、人材育成に関係しそうな各分野が、3大臣の担当になってしまうので、それらのプロジェクト、それに関係する人々の仕事が、ダブったり、バラバラだったりして、国レベルで相当なムダ作業が発生してしまうのではないか、と危惧されます。

縦割り行政を打破して、効率的、効果的な政策実現を目指すはずが、今度は、プロジェクト毎に「縦割り」になってしまう恐れがありますよね。

屋上(おくじょう)屋(おく)を架すことにならないことを祈ります。

それにしても、無任所大臣は忙しい? 政府も企業と同じ?

もちろん、財務大臣、文部科学大臣のような官庁を持つ大臣が楽だと言う訳ではないのですが、無任所大臣はあまりに多くの担当をもっています。

例えば、1億総活躍大臣は、1億総活躍以外に、情報通信技術(IT)、少子化対策、男女共同参画、クールジャパン戦略、知的財産戦略、科学技術政策、宇宙政策を担当しています。

こういうプロジェクトベースの仕事をリードしていくことを考えると、資料読み、部下の報告を聞き、会議に出席し、自らも上司(総理、官房長官)に報告する(そのための資料作りを部下に指示する)、また、関係機関との会議、調整といった業務もあるでしょうから、どれだけ時間があったも足りないのではないか、と心配になります。

手前味噌になりますが、こういう現代のホワイトカラーの働き方で、やるべき仕事を、付加価値を維持したまま、決まった時間内でこなしていくという「生産性」が重要になるのではないでしょうか?

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