良いスピーチとは?〜7つの秘訣(1/3)

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良いスピーチとは何か

どういうスピーチが良いかは、一般的には言えないですね。

内容を相手により良く伝えるという観点で考えると、いくつかの基準が考えられれます。

ここでは、米国の教育NPO団体「トーストマスターズ」が、昨年導入した新しい教育プログラム「Pathways Learning Experience」のスピーチの論評ガイドにある項目を参考にみていきましょう。

(その1)言語の明瞭さ

話し言葉が明瞭で、相手が聞きやすいということは、伝える際には一番重要ですね。

日本語は、英語と発声法が異なり、口の中で音声が「こもる」ので、できるだけ明瞭に話すように心がけましょう。また、同じく、発声法が腹式ではなく、胸式呼吸であるために、息がだんだん続かなくなり、次第に語尾に声が小さくなる傾向にあります。私も気を抜くと、語尾がはっきりしないと注意されます。

言語を明瞭(クリア)に話すだけで、聞く側の負担が大幅に減り、話を聞いてもらいやすくなること請け合いです。

(その2)声のバラエティ

声のバラエティとは、声のトーン(口調)、話す速度、そして声の大きさなどのことです。

これらを意図的にコントロールして話すとスピーチに変化が生まれ、聞く人も話に飽きず、関心を持って聞いてくれるようになります。

まず、声のトーンですが、これには、3つの種類があります。

声のトーン

一つ目は、格式張った、正式な場での話し方とカジュアルな場での少しくだけた話し方です。例えば、前者だと、結婚披露宴での仲人さんの新郎新婦紹介、卒業式での送辞、答辞のような場で、少しフォーマルな感じの口調が期待されます。反対に、後者だと、結婚式の二次会、仲間内のパーティなどの場で、インフォーマルで、友達同士の日常会話のような口調が期待されます。

二つ目は、テンションが高いというか、エネルギッシュかどうかです。明るく元気に話す人もいますが、暗く深刻なトーンで話す人もいます。どちらが良いかはケースバイケースですが、大抵は、明るく元気に話す方が、聴衆には良い印象を与えます。一方、告別式、お別れの会のような場面では、厳粛な感じで話をする方が良い場合もあるでしょう。

三つ目は、声の高低です。

一般的には、女性の声は高くて聞きやすい、男性の声は低いので聞き取りにくいと言われています。これは、やはり、日本人の胸式呼吸が関係していて、低い声だと口の中で音がこもってしまうために、聞きづらくなるようです。低い声の方が、信頼感が増すという話もよく聞きますが、声は高くした方が、相手に聞きやすくなることは知っておいたほうが良いでしょう。

話す速度

話すスピードが早すぎると、聴く人はついていくのが大変で、最後には聴くことを諦めてしまいます。相手が理解できるような速度で話しましょう。早口はいけません。立て板に水では、相手の頭には何も残りません。ちなみに、NHKアナウンサーのニュースを読む早さは、1分間に300文字だそうです。

普通に友人などとおしゃべりをしている時と同じようなスピードで話せば、人前でのスピーチでは早すぎるでしょう。私は、通常でも早口だと言われるので、人前で話すときは、意識してゆっくり話すように心がけています。

話を聞くときには、文章を読むのと異なり、文字を頼りにできませんし、先読みもできませんから、類推ができません。また、読むスピードは自分の理解度で早くも遅くも、2度よみもできますが、聞くときは、話し手の勝手なスピードで、また、同じところを2度話してもくれません。

アメリカ合衆国の大統領は、みんな比較的ゆっくりした話し方をしますよね。

これは、多くの人に、メッセージを伝えるという強い意志の表れかもしれません。

声の大きさ

言語の明瞭さと同じくらい、聞く人にとって重要なのは、声の大きさです。

このことは、声のトーンでも述べましたが、日本語の発声と関係しており、口の中で音がこもるために、大きな声を出すことを意識しないと、相手に届きません。

もし、マイクロフォン(マイク)があれば、躊躇なく使いましょう。拡声装置があれば、少なくとも声が相手に届かないという事態は避けられます。

声の大きさに自信のある人が、「私は声が大きいのでマイクは使いません」と宣言して、声を張って話すのを散見しますが、大抵の場合、そういう聞き手にとっては、聞き取りにくいですし、時間が長くなると声もだんだんでなくなります。また、話すトーンが一本調子になりますから、話も単調な感じになります。正しい発声法の心得がなければ、マイクを使った方が賢明でしょう。

どうでしょう。今回は、良いスピーチのための7つの秘訣のうち、言語の明瞭さと声のバラエティについて述べました。

明日は、アイコンタクトとジェスチャーについてお話したいと思います。