セカンドキャリア/ライフ「コミュニティとつながる」〜サークル活動をしてみた(3)

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前回、英語、日本語のバイリンガルのスピーチクラブであるトーストマスターズ・クラブに入会した話を書きました。

このクラブは、米国発のクラブで、米国を中心として世界中で組織化されていて、日本にも180を超えるクラブがあります。

さて、トーストマスターズ・クラブの活動は、日常的には、例会を定期的に開いて、スピーチの練習をするというのが基本です。毎週例会があるので、その例会の場所を予約し、当日は、例会に必要な文房具、名札、クラブバナーなどの用品を収納するロッカーの鍵の管理、プロジェクター、スクリーンなどの備品の手配といった、地味ですが、間違いがあっては困る仕事があります。こういう仕事を引き受けるのが、会場係です。

クラブの維持のためには、会費徴収が必要ですから、会計係がおり、事務用品やイベントの費用を管理します。

もちろん、クラブの3役と呼ばれる、会長、教育担当副会長、セクレタリー(秘書役)と、その他に、新会員の勧誘・入会、会員の満足度向上を担当する、会員担当副会長、クラブのPRを担当するPR担当副会長がいて、全部で7人がクラブ役員となって、通常、20人くらいのクラブを運営します。

しかし、クラブの仕事はそれだけではありません。

世界的に組織化されているトーストマスターズでは、年2回スピーチコンテストが開催され(2018年以降は年1回に変更)、クラブ単位で代表者を選ぶコンテストを実施すると、その準備必要になり、その他に、エリアコンテスト、ディビジョンコンテスト、ディストリクトコンテストがありますから、その開催ホストクラブになると、また準備で大変です。

それ以外にも、各クラブでは、親睦のイベントがあったり、役員研修会に参加したり、その講師になったりするわけです。

というわけで、長々と書きましたが、トーストマスターズ・クラブも、どうしてもやらなければならないこと(コンテストなど)と、やらざるをえないこと(親睦イベントなど)を含めて、PTA並み?にやることがたくさんあって、特に役員の責任は大変です。

そこで、みなさんが、会社生活や、職業人生で学んできた、マネジメント・スキルの出番です!

プロジェクト・マネジメントの手法やら、マーケティング戦略、部下の掌握術を駆使して、クラブ運営を合理的に、さっさと片付けてしまえ!

とは、残念ながらいかないんです。

私が、クラブ役員に名乗り出た時、サラリーマンの人が2、3人、役員になってくれたので、全然マネジメントがなされていない現状を変えよう!と意気投合し、役員も月1回は集まり、打ち合わせのアジェンダを決め、また、クラブ会員全員の集まるような総会の開催、予算案の承認、活動方針の徹底、例会のやり方も大幅に代え、あたらしいオンラインのシステムを導入し、エトセトラ、エトセトラ。

結果はどうなったでしょう?

1年の任期の終わり頃には、誰もついてきてなかったです。

一言で言えば、会社とサークル活動(ボランティア活動)は違うということですね。

メンバーの大半は、忙しい勤労者であり、プライベートな時間は限られています。その反対に、退職したシニア層には、時間がある。

でもそれだけではなく、シニア層は、会社では管理職だったので、自分で手足を動かすより、仕事の進捗をモニターしたり、文書をチェックしたりするのが主で、自分のさらに上役に報告するにしても、部下の作った資料を持参するか、あるいは、説明も部下がしていたかもしれません。

クラブ役員として、会社の管理職のように、やるべき目標、タスクを決めて、その進捗を管理するなんてやったら、大抵、こう言われます。

「そんなこと言われても、仕事じゃないんですから(できません)」

そうです。ここでは、会社でのリーダーシップは通用しないのです。

トーストマスターズ・クラブでは「サービス・リーダーシップ」を標榜しています。「サービス・リーダーシップ」とは、ボランティア団体で適応されるもので、役員が上に立つのではなく、縁の下の力持ちとして、下から支えるということです。

端的に言えば、奉仕の気持ちということでしょうか。あるいは、忙しい中、ボランティアでやってくれる人への感謝の気持ちです。

ですから、自分にできることは、出来る限り自分でやる。できないことは人にお願いする。他人の責任範囲、あるいは、自分が意見を求められていないことには、口を出さない、文句を言わないということでしょうか?

最後に、クラブの運営、人間関係で、クラブとトラブルになるのは、男性中高年の方が多いのは事実です。会社とコミュニティが全くことなる世界だということは覚悟しないといけません。