「コミュニティとつながる」〜サークル活動してみた

コミュニティ

セカンドキャリア、セカンドライフの成功の原則は、下記の4つです。

  1. 真の自分を発見し、真の自分になる(自分の使命を知る)
  2. 学ぶ
  3. コミュニティとの繋がりをつくる

コミュニケーション、リーダーシップを実践する

今日は、3の「コミュニティとの繋がりをつくる」に関することで、私が50歳を過ぎて、トーストマスターズ・クラブという英語・日本語バイリンガルのスピーチクラブに入会した経験について、お話したいと思います。

トーストマスターズ・クラブというのは、米国のNPO教育団体で、スピーチ術とリーダーシップを実践で学ぶサークル活動をしており、日本にも、180あまりのクラブがあり、仙台にも当時、2つのクラブがありました。

前にお話したように、私は、東北大学の大学院に入学していたのですが、英書講読という授業はあるものの、英語を話す機会は当初ありませんでした。ところが、最初の年の秋に、国際学会が大学で、開かれることになって、私も、海外からも招聘された学者の皆さんを世話する係になったのです。

もともと英語で話すのが得意でないことに加えて、数年、英語を話すことからすっかりご無沙汰していたこともあり、話すことも、聞くことも全然できません。ゲストの偉い先生から、「頼んでおいた、キャンディが欲しい」と言われて、慌てて、飴とチョコレートを渡したら、candyではなくて、 candle(ロウソク)のことだったという、今から思えば笑い話ですが、これはまずいと思いました。

ということで、英語を学び直ししようと思っていたところ、図書館で、トーストマスターズクラブのメンバー募集の張り紙を見つけたのがきっかけで、入会することになりました。

このクラブは、毎週土曜日の夜6時から8時までの2時間、例会を行います。

会員は30人くらいですが、毎回、十数名が参加します。英語で行う会と日本語で行う会を交互に行います。各例会は、5分〜7分のスピーチをマニュアルに従って行うプログラムを中心にして、質問者がする質問に、即興で2〜3分で答えるテーブルトピックスというプログラム、スピーチへのフィードバックを行うプログラムで、約2時間になります。

さて、このクラブは、コミュニティ・クラブという位置づけで、仙台市青葉区付近で働いたり、住んでいたりする人が多く参加しています。私が入会した時には、東北大学の大学院生、大学生、留学生が中心ですが、その他、北米出身者が数人いて、あとは、仙台市内在勤者という構成で、東京から仙台に来て1年以上経っていましたが、大学以外には知り合いもなく、始めて、コミュニティ活動でした。

トーストマスターズクラブに入会して、また、新しいクラブにも参加する機会に恵まれて、様々な出会い、経験をしました。

シニアになってからコミュニティに参加するのが何故難しいのかということもふくめて、次回はコミュニティ活動の魅力について考えたことを書いてみようと思います。

 

セカンドキャリア/ライフを考えるにあたって、コミュニティとつながることが大切だと述べました。

実は、東京から仙台に移り住むまで、あまりコミュニティについて考えたことはありませんでした。

しかし、大学に学生として戻ってみると、教授、准教授といった先生方は、上司ですし、ポスドクや院生のみなさんは、先輩や同期、学部学生は、新入社員という感じですから、ここは、大学というのは、会社みたいなものでした。

東京と違って、他に知り合い、友人はほとんどいない状況でした。

ですから、トーストマスターズクラブという社会人サークルに入って、毎週のように例会に参加し、その後は、サイゼリアなどのファミリーレストランで夕食を食べながらおしゃべりをするのは、本当に楽しかったし、息抜き時間でした。

そして、クラブに入会して1年も経たないうちに、その魅力にハマってしまいました。

ひとつは、人前でスピーチをして、聞く人を楽しませるという喜びです。もともと雑談をするのは好きだったのですが、人前で話をするのは、苦手でした。でも、クラブでスピーチをするようになると、なるべくみんなのためになりそうな話を、出来るだけ楽しんでもらえるようにスライドを工夫したりするようになりました。

ふたつめは、クラブの例会を毎回楽しく進めることや、例会における役割り分担(司会役、スピーチをする役、スピーチのフィードバックをする役など十数人)をスムースに決めるか、また、メンバー数をどう増やすかなど、クラブの運営に興味を持ったことです。

前者は、自分が仙台という場所にいる、もうひとつの理由を与えてくれました。何故、仙台にいるのか。それは、東北大に学びに来たからですが、それは会社のようなもので、「働く」意味ですが、もうひとつ、生活者として、そのコミュニティの住民として、「生活を楽しむ」意味をもたらしたわけです。

後者は、コミュニティの住民として、その運営に参画する責任と言えるかもしれません。でもそこには、また組織、人と関わる人間関係とコミュニケーションがあり、そういう活動をすること自体がやりがいであり、楽しみになりうるんだと実感しました。

このように、トーストマスターズクラブは、標準的には20名くらいのメンバーがいて、毎年その中から7名が役員として、クラブの運営にあたります。クラブ運営には、管理的は要素もたくさんあり、会社員、あるいは、退職者の皆さんには、その経験を生かす機会がたくさんあるのですが、ここに大きな落とし穴があります。

そして、それは、リーダーシップの取り方が、会社組織と、トーストマスターズクラブのようなボランティア活動では大きくことなるからです。

また、シニアのみなさんが、こういうところにうまく適応できない原因もここにあります。

次回は、この点について、書いてみたいと思います。

前回、英語、日本語のバイリンガルのスピーチクラブであるトーストマスターズ・クラブに入会した話を書きました。

このクラブは、米国発のクラブで、米国を中心として世界中で組織化されていて、日本にも180を超えるクラブがあります。

さて、トーストマスターズ・クラブの活動は、日常的には、例会を定期的に開いて、スピーチの練習をするというのが基本です。毎週例会があるので、その例会の場所を予約し、当日は、例会に必要な文房具、名札、クラブバナーなどの用品を収納するロッカーの鍵の管理、プロジェクター、スクリーンなどの備品の手配といった、地味ですが、間違いがあっては困る仕事があります。こういう仕事を引き受けるのが、会場係です。

クラブの維持のためには、会費徴収が必要ですから、会計係がおり、事務用品やイベントの費用を管理します。

もちろん、クラブの3役と呼ばれる、会長、教育担当副会長、セクレタリー(秘書役)と、その他に、新会員の勧誘・入会、会員の満足度向上を担当する、会員担当副会長、クラブのPRを担当するPR担当副会長がいて、全部で7人がクラブ役員となって、通常、20人くらいのクラブを運営します。

しかし、クラブの仕事はそれだけではありません。

世界的に組織化されているトーストマスターズでは、年2回スピーチコンテストが開催され(2018年以降は年1回に変更)、クラブ単位で代表者を選ぶコンテストを実施すると、その準備必要になり、その他に、エリアコンテスト、ディビジョンコンテスト、ディストリクトコンテストがありますから、その開催ホストクラブになると、また準備で大変です。

それ以外にも、各クラブでは、親睦のイベントがあったり、役員研修会に参加したり、その講師になったりするわけです。

というわけで、長々と書きましたが、トーストマスターズ・クラブも、どうしてもやらなければならないこと(コンテストなど)と、やらざるをえないこと(親睦イベントなど)を含めて、PTA並み?にやることがたくさんあって、特に役員の責任は大変です。

そこで、みなさんが、会社生活や、職業人生で学んできた、マネジメント・スキルの出番です!

プロジェクト・マネジメントの手法やら、マーケティング戦略、部下の掌握術を駆使して、クラブ運営を合理的に、さっさと片付けてしまえ!

とは、残念ながらいかないんです。

私が、クラブ役員に名乗り出た時、サラリーマンの人が2、3人、役員になってくれたので、全然マネジメントがなされていない現状を変えよう!と意気投合し、役員も月1回は集まり、打ち合わせのアジェンダを決め、また、クラブ会員全員の集まるような総会の開催、予算案の承認、活動方針の徹底、例会のやり方も大幅に代え、あたらしいオンラインのシステムを導入し、エトセトラ、エトセトラ。

結果はどうなったでしょう?

1年の任期の終わり頃には、誰もついてきてなかったです。

一言で言えば、会社とサークル活動(ボランティア活動)は違うということですね。

メンバーの大半は、忙しい勤労者であり、プライベートな時間は限られています。その反対に、退職したシニア層には、時間がある。

でもそれだけではなく、シニア層は、会社では管理職だったので、自分で手足を動かすより、仕事の進捗をモニターしたり、文書をチェックしたりするのが主で、自分のさらに上役に報告するにしても、部下の作った資料を持参するか、あるいは、説明も部下がしていたかもしれません。

クラブ役員として、会社の管理職のように、やるべき目標、タスクを決めて、その進捗を管理するなんてやったら、大抵、こう言われます。

「そんなこと言われても、仕事じゃないんですから(できません)」

そうです。ここでは、会社でのリーダーシップは通用しないのです。

トーストマスターズ・クラブでは「サービス・リーダーシップ」を標榜しています。「サービス・リーダーシップ」とは、ボランティア団体で適応されるもので、役員が上に立つのではなく、縁の下の力持ちとして、下から支えるということです。

端的に言えば、奉仕の気持ちということでしょうか。あるいは、忙しい中、ボランティアでやってくれる人への感謝の気持ちです。

ですから、自分にできることは、出来る限り自分でやる。できないことは人にお願いする。他人の責任範囲、あるいは、自分が意見を求められていないことには、口を出さない、文句を言わないということでしょうか?

最後に、クラブの運営、人間関係で、クラブとトラブルになるのは、男性中高年の方が多いのは事実です。会社とコミュニティが全くことなる世界だということは覚悟しないといけません。